なんとなくではない魅力
地元の魅力を地元の人に聞くと、その答えは2極化します。
地元は素晴らしいと魅力を語る人と、その逆。魅力なんて何もないと話す人。どちらも両極端です。
地元のことを素晴らしいと伝える観光情報や行政が行うプロモーションは、都会にも負けたくないどこか背伸びしたキラキラしたものばかりが発信されていて、その地域が本来持っている良さや人の魅力をほったらかしにしているように思います。
田舎で暮らす大変さとか、地域が抱える問題点にもちゃんと触れた上で、移住を勧めないとせっかく移住したりUターンしてもきっとミスマッチが起こってしまうはずです。そもそも背伸びした情報は、誰にも響きません。
魅力がないと話す人も、外から見たら魅力に感じることも、長くこの場所に住んで当たり前すぎてそう感じていないだけです。ぼくもその一人でした。
但馬の魅力を聞かれて、多くの人は豊かな自然と人の温かさを上げるように思います。でも、田舎というイメージで漠然とそう言っているだけで、それを語るだけの地元の知識もなければ、知り合いもいませんでした。でも、この活動を始めてたくさんの地元の方とお話させていただいて、いろんな魅力を再発見することができました。
但馬のことを知らない人に、地元の魅力は?おすすめは?と聞かれて、自然が多い、食事がおいしい、人が優しい。と曖昧な答えではなくて、もっと具体的な魅力をアピールできるようになりたい。
自然と共存していくことは大変なことです。災害も多いですし、人が温かい分距離が近くてプライベートに踏み込まれたり、時にはトラブルが起こることもあります。魅力だけを一方的に伝えるのではなくて、こうした現実があるということもこれから移住される方には知ってもらいたいなと思います。