地元を語れない恥ずかしさ

但馬に住んでいた頃も、但馬を出た後も、城崎温泉にはほとんど行ったことがありません。

近いといつでも行けるからという理由が大きかったんだと思います。

豊岡を知らなくても城崎を知ってる人は多くて、城崎のおすすめやどんなところなのかを聞かれる機会がよくありますが、そのたびにうまく答えられません。泉質はどうなのか、どこのお風呂がいいのか、どんなお店があるのか、駐車場がどこにあるのか、なに一つとして分かりません。

近くに住んでいるだけで、ほとんど行ったことがないのだから当然といえば当然です。むしろこのあたりは渋滞が激しいので避けることの方が多いくらいです。

城崎に限らず自分の町のことをよく知らないという方は少なくないと思います。住んでいると当たり前になってしまって、その場所の魅力には気づきにくい。地元の人におすすめを聞いても、すぐに名前が出てこないのはそういうことだと思います。

何年かぶりに、特ににぎわうお盆の時期に城崎温泉に行ってお風呂に浸かってみました。夜の22時を過ぎてもここは但馬なのかと思ってしまうくらい人と活気に溢れていて、夜遅くまで営業しているお店も多い。お店の数も昔よりずいぶんと増えた気がします。

とても不思議だったのが、城崎温泉はここ数年インバウンド需要に力を入れており、急激に外国人旅行者が増えていると聞いていました。が、実際に行ってみると外国人の姿はほとんど見かけません。道を歩く人の中にも、温泉に浸かっている人の中にも。

地元の人に聞くとやはり普段は外国の方が多いそうですが、お盆だからなのか理由は最後まで分かりませんでしたが、城崎に限らず外国人の姿が当たり前になった観光地で、外国人の姿を見かけないのはちょっと違和感を感じるくらいでした。

自分がこの町のことを聞かれたとき、ちょっとでもうまく伝わるように説明できるように、自分の足でそこに行き、自分の目で見て体験してみることはきっと大事なことです。また別の時期に足を運んでみようと思います。

チコニアは、兵庫県北部 但馬地方のふるさとの味を届けるプロジェクトです。