たじまのおはぎ
豊岡市出石(いずし)町。
城下町が残る町並み、その中にある和菓子屋「田吾作」さんが作るおはぎは、ぼくの中でナンバーワン。地元に帰るたびに、このためだけに出石に行くほど。他のところのおはぎとは比べ物にならないくらいおいしい。
はじめて食べた時、なんでこんなにおいしいのか、その理由が分かりませんでした。
でも、「たじまのお塩」の販売を始めてその理由が分かりました。
それは、このおはぎには、たじまのお塩と同じものが使われているということ。塩づくり名人の則雄さんからこのことを聞いた時、確かにそれならおいしい理由も納得できると思いました。
たじまのお塩は、辛みが少なくマイルドです。おにぎりや焼肉、天ぷらなど食べる直前に使うのに適していますが、こうした料理などで使うのにはあまり向いておらず、そのまま使うとあんこの甘さに負けてしまうそうです。そのため、田吾作さんで使われる際には、少し辛み成分を残した特別仕様のものなんだそう。
お塩を入れることで、あんこの甘さがぐっと引き立つのですが、ただ甘さが増すというよりも、少しミルキーな甘さになっているのも不思議。甘さと塩気がちょうど良いバランスで、くどさがなくいくらでも食べれてしまうので、気をつけないとついつい食べすぎてしまいます。
このコラボレーションが嬉しかったのか、おはぎの話をしている時の則雄さんはいつも以上に楽しそう。そして、田吾作さんでもこのことをお聞きすると、とてもうれしそうに話をしてくださいました。
こうした地元同士の繋がりや、相乗効果はとてもいいなと思います。